最優秀賞

だれかがやらなければ…

釜石市立小川小学校 

       四年 千田 一穂

「どうして私たちが拾っているのに、ゴミを

捨てるの…?ゴミは自分で持ち帰らなきゃ。」

と、ゴミを拾いながら、考えてしまいます。

 私たちの学校では、月に、二、三回クリー

ン作戦をしています。クリーン作戦というの

は、登校する時に、ゴミを拾いながら学校ま

で来ることです。

 ゴミを拾っていて、気になることがありま

す。それは、ゴミの量が前よりもふえてきて

いるように思う事と、土にかえらないゴミが

多いという事です。

 月に二、三回、同じ所をゴミ拾いをしてい

るのに、ゴミがへりません。前に、きれいに

した所に、またゴミが落ちています。ゴミを

捨てる人が、ふえているような気がします。

がっかりします。だれが捨てるのかな…。

 そういえば、前に、こんなことがありまし

た。友達と遊んでいた時のことです。友達が、

ガムのつつみ紙をひらいて、ガムをかみまし

た。つつみ紙を、そのまま下に落としました。

私は、いっしょにいたけれど、その時は、何

とも思わないでそのまま遊びました。ガムの

つつみ紙のことは、その時は気になりません

でした。

 でも、クリーン作戦をする時には、ゴミが

気になります。気をつけないと、つい、ゴミ

になることをわすれて、おやつの紙をそのま

まにしてしまうのだとわかりました。

 ゴミを拾っていて多いのはビニールや空き

缶です。ビニールや缶は、土にかえらずにそ

のままのこってしまいます。だれかが拾わな

ければゴミのままです。それにゴミは、草の

中にかくしたように捨てられています。つゆ

のついた草の間からぬれたビニールを拾うの

は、本当は、いやです。でもだれかが拾わな

いと、土にならないゴミは、ゴミのままです。

 私はゴミを拾うことを、これからも続けて

いくつもりです。

 

最優秀賞

「自然かんきょうとゴミ問題」

白河市立白河第五小学校 

        四年 渡辺 成美

 私の家のまわりには、自然がいっぱいです。

春には、さんさいやたけのこが取れます。で

も最近、うちのお父さんが山に行ったら、い

っぱいごみが捨ててあってびっくりしたと怒

りながら帰ってきました。けいさつにとどけ

て、見に来てもらいびっくりしたことがあり

ます。ごみを一つ一つていねいにみてみると

住所の書いてある紙が入っていたそうです。

すぐに連らくをしてきてもらい、なげていっ

たごみをきれいにもっていってもらいました。

ごみの中には、くさった野菜くずや子供のせ

いせき表、シューズや電気せい品などがあり

ました。

今、テレビなどで自然を大切にしようと言う

人がたくさんいても、中には平気で人の山や

たんぼのどてなどにごみを捨てていく大人の

人がいます。「自然を大切にしなさい。」「き

れいにせいりせいとんしなさい。」「へやをき

れいにしなさい。」と私たちを怒る大人の人の

中には、自分の家のまわりだけがきれいなら

ば、まんぞくなのでしょうか。けっきょく見

つかってしまえば、自分でくさい思いをして

ごみをかたづけることになるのです。これほ

どはずかしいことはないと思います。

 自然をつくるのも人だとお父さんは言いま

す。今のままの自然を大切にのこすというこ

とは、みんなでごみのことを考えて、自分の

家のごみは自分たちでしょ分したり、みんな

でごみひろいをすることだと思います。山や

川などをごみでいっぱいにしないために、大

人の人が私たちに見本を見せて下さい。「知

らない人の山だからごみをなげても大じょう

ぶ。」とか、「外が山だから車のまどからごみ

をなげなさい。」なんていわないでください。

このことを一つ一つ守っていけば、山もまち

もきれいになると思います。「自然を大切

に。」と口で言うのは、かんたんですが、じっ

こうするのはとても大変なことだと思います。

私は、自然をもっともっと大切にしていきた

いと思いました。

 

 

最優秀賞

アサガオと電気自動車

福島市立渡利小学校  

        五年 原 國悠

 ぼくの紫色のアサガオに、小さな赤いはん

点が、ぽつぽつとにじんでいた。

「これ、なに。」

「酸性雨だと思うな。」

と母が教えてくれた。ぼくは、一年生だった。

 去年の夏休み、一年生になった妹が、とて

も見事に育てたアサガオを持ち帰ったので、

ぼくは、ずっと気になっていたアサガオと酸

性雨の関係を調べることにした。雨が降る度

に花びらのはん点を調べ、雨のphを測った。

 雨は、すべて酸性だ。紫色のアサガオは、

ほとんどの雨に反応して赤いはん点ができる。

妹のピンクのアサガオは、もう少し細かい反

応を示した。自然破壊につながるph五.六

以下の酸性雨の場合白いはん点ができ、それ

以上の酸性の雨では、はだ色や透明に変色し

た。

 ぼくは、マッチ棒十本分の煙を蒸留水にと

かし、酸性雨を作る実験をした。それを妹の

アサガオにスプレーで吹きかけると、たちま

ち白いはん点ができ、花はくたっとしおれた。

「お兄ちゃんのアサガオ殺し。」

妹は、泣き出してしまった。phは、四.五だ

った。しかし、現実は十本のマッチの煙どこ

ろではない。世界中の工場や発電所の煙、自

動車の排気ガスが相手だ。やっぱり今のまま

では、自然破壊、環境破壊が進んでしまう。

 ぼくは、未来博で、ハイパーミニという電

気自動車に乗った。スピードメーターは百キ

ロまでしかなく、ゆっくりすべるように走っ

た。馬力がないのが欠点だ。一日走るため、

ソーラーステーションで八時間もの充電が必

要だ。でも、酸性雨の原因となる排気ガスを

出すマフラーはなく、音も静かだ。みんなで、

環境にやさしい自動車に乗って、急がず、あ

せらず、ゆったり生活しよう。そうすれば、

雨が降っても、アサガオの色はとけないで、

あざやかなまま咲き続けるだろう。もちろん、

一家に一本アサガオを植えることを忘れずに。

 

 

最優秀賞

私達に出来ること

上尾市立原市小学校  

       六年 酒井 綾香

「地球は青かった。」

 これは、人類初の宇宙飛行を行った、ソ連

の宇宙飛行士、ガガーリンが宇宙から地球を

見て、言った言葉です。

 しかし今、その青く美しい地球が破かいさ

れつつあります。

 例えば、森林の問題です。調べたところ、

一九九〇年から一九九五年までの五年間に、

世界七十ヶ国の中で、森林面積が増えた国は、

たったの十一ヶ国です。また、減った国は、

なんと四十八ヶ国もあります。それから、私

達人間がはい出した、生活用水や工業用水な

どによって、川や海を汚しています。さらに、

車から出されるはい気ガスも、環境をこわし

ています。しかも近年、車はとても増えてい

るため、はい気ガスによる影きょうは大きい

のです。環境問題については、まだまだ、た

くさんあります。

 私達の生活の中でも、ほんとうに小さなこ

とが、積み重なって、環境がこわされていま

す。美しい地球を取りもどすためには、自分

だけがしても、なにも変わらないと思わず、

小さな努力を、積み重ねつづけることが大切

だと思います。一人一人が地球に住む人間と

して、この問題をしっかり自覚する必要があ

ります。私はまだ子供だから、大人のように、

大きなことはできないけれど、ものを大切に

したり、ゴミをなるべく出さないようにする

など、自分のできることから始めようと思い

ます。

 今のまま人間が、だれのものでもない地球

に、わがもの顔で暮らしていたら、地球は青

色ではなくなってしまうと思います。私は、

ガガーリンと同じ宇宙飛行士を夢みています。

いつか私が、宇宙から地球を見たとき、地球

球が青色であることを願って、精一杯努力し

たいと思います。

 

 

最優秀賞

ゴミ拾いをして思ったこと

北九州市立槻田小学校 

       六年 麻生 佳奈

 私の家の周りには、たくさんのゴミが落ち

ています。このようなゴミは、どうして落ち

ているのでしょうか。私は町のゴミひろいを

してみました。家を出てすぐに、たばこのす

いがらが落ちていました。それに、犬のフン

も歩道のあちこちにあり、いやなにおいがし

ていました。どんどん歩いていくと、ゴミは

どんどんたまりました。「自分だけなら」と

思って、10人の人が捨てれば10個のゴミ

が出ます。10人の人が「捨ててはいけない」

と思えば、10個のゴミが出ません。「自分だ

け」という思いが、ゴミをふやしてしまうと

思います。

 では、ゴミはどんな所に多く捨てられてい

るのでしょうか。草もなくきれいな歩道には、

目立つゴミはあまり落ちていません。「きた

ないなぁ。」とため息が出るように、ゴミが

たくさん捨てられている所は、空地や雑草が

しげっている所でした。ゴミが見えにくい事

や初めからゴミがすてられているため、すて

てもいいと、思うのでしょうか。

 そこで歩道の草かりを家族で、してみるこ

とにしました。背たけほども草がのびて、1

0メートルあまりの歩道をそうじするのに、

2時間もかかりました。通りかかる人に見ら

れるのが、はずかしくて早く終わらせようと、

一生けん命がんばりました。途中で、知って

いる人が、何人か通ったので、手伝ってくれ

るといいなと思ったけれど、誰も手伝っては、

くれませんでした。でも、数日後、近所の人

から「感動しました。」と言われ、そんな風に、

思ってくれていた人がいて、とてもうれしか

ったです。それに何より、ジャングルのよう

だった歩道が、見ちがえるようにきれいにな

ったことがとても気持ちよかったです。

 私達のように、ゴミを拾ったり、そうじを

する経験をすれば、みんなかんたんにゴミを

すてられなくなると思います。草かりした、

あの歩道は、あれからずっときれいです。