「菊のまち」魅力発信プロジェクト 地域経済回復の足掛かりに(二本松女性会)
二本松商工会議所女性会はこのほど、二本松市を象徴する菊の花を活用してまちの魅力をアピールする目的で、水盤などに洋菊(マム)を浮かべて飾る「菊いかだ」プロジェクトを開始した。12月1日に開かれた説明会には、同女性会会員や協力店事業主らが参加し、プロジェクトの説明や菊いかだの飾り方がレクチャーされた。
菊いかだは、市内の神社や寺院に飾られていた菊手水(ちょうず)を参考に、同市の地域おこし協力隊と共に考案したもの。同女性会では、市内の店舗などに飾られた個性的な菊いかだをSNSで発信し、「菊のまち二本松」の名を改めてPR。コロナ禍で落ち込む観光客の市内回遊の足掛かりとしたい考えだ。
昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、日本最大級の菊の祭典「二本松の菊人形」が中止となった。そこで企画された同プロジェクトは、イベントの中止で処分されることになった菊や、茎が細いなどの理由で市場に出回らない菊を買い入れ、地元の生産者支援と資源の有効活用を目指して取り組んだ。四千本購入し、10本1セットにして61の会員事業所や関係者に配布した。
同女性会の鈴木美砂子会長は「コロナ禍で大変な時だからこそ、菊を生かした新たな企画で二本松を盛り上げて、来年の菊人形イベントの成功につなげたい」と話している。