一丸となって活動を 全国大会に1400人が参加

全国商工会議所女性会連合会(全商女性連)などは10月10 日、「第57回全国商工会議所女性会連合会全国大会」を東京都内で開催した。全国284女性会から約1400人の参加があった。
開会に先立ち、6月に死去した畠山笑美子会長への追悼式を実施した。テノール歌手の秋川雅史氏による歌唱が披露され、参加者一同が畠山会長の功績をしのんだ。大会の冒頭にあいさつした全商女性連の久保田光恵副会長(会長職務執行者)は、「柔軟な発想と感性を最大限発揮し、地域経済の活性化、日本のさらなる成長に向け、日本最大級の女性経営者団体として、一歩一歩着実にその存在意義を高めていけるよう、一丸となって活動していこう」と呼び掛けた。続いてあいさつした日本商工会議所の小林健会頭は、10月4日に行われた自由民主党総裁選挙において、初の女性総裁が誕生したことなどに触れ、「新しい時代を切り開くには、多様な視点と力強いリーダーシップが求められる」と話し、各地女性会メンバーへのさらなる期待を表明した。
その後の「第24回女性起業家大賞」授賞式では、最優秀賞に輝いた株式会社With us(神奈川県横浜市)代表取締役の長橋知世さん、優秀賞のFlora株式会社(京都府京都市)代表取締役のクレシェンコ・アンナさん、株式会社藍苑(福岡県久留米市)代表取締役の赤司圭子さんの3人が表彰された。全商女性連表彰では、特別功労者32人、組織強化(会員増強)に実績があった12女性会を表彰。「個として光る」女性会事業表彰では、3女性会の活動が選ばれた。
個として光る女性会事業
最優秀賞(日本商工会議所会頭賞)
佐久商工会議所女性会(長野県)
「出張輪島朝市」をはじめ被災地支援に取り組む
同女性会は、10年以上にわたり、全国の被災地に寄り添った支援活動を続けている。2011年、バザーの売上金などを東日本大震災の被災地に寄付する事業を開始。24年からは能登半島地震の被災地支援事業に取り組んでいる。地震発生後すぐに、同所会員事業所に募金箱設置の協力を呼び掛け、義援金を集めて寄付を行った。さらに、輪島朝市の出店者4人を招き、海産物や輪島塗などの特産品を販売する「出張輪島朝市」を企画した。同所青年部とも連携して、必要な什器を準備。海産物の保管などの問題を解決し、当日は完売商品が相次ぐほどの盛況となった。
同女性会を中心として、商工会議所が一体となり、義援金の寄付にとどまらない支援活動を行っている点が高く評価され、最優秀賞に選ばれた。
優秀賞(全国商工会議所女性会連合会会長賞)
青森商工会議所女性会(青森県)
観光客に「ねぶたの鈴」配布
同女性会は2015年から、「青森ねぶた祭」の際、観光客の歓迎と幸運を願う気持ちを込め、地元の神社で祈祷した「ねぶたの鈴」を配布している。祭りの踊り手が身に着けるアイテムでもある「ねぶたの鈴」は、幸運を呼ぶものとして人気がある。配布は観光客に喜ばれ、祭りの魅力をさらに高めている。
加古川商工会議所女性会(兵庫県)
「靴下まつり」で地場産業PR
同女性会は1997年から毎年、兵庫県靴下工業組合とともに、地場産業である靴下業界の振興や福祉団体へのチャリティーを目的とした「靴下まつり」を開催してきた。靴下などを直売価格で販売するほか、バザーや喫茶コーナー、大抽選会といった多彩な企画を実施し、市民らに好評を博している。
