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会長・副会長挨拶

全国商工会議所女性会連合会 会長挨拶

会長 吉川 稻
会長 吉川 稻
東京商工会議所女性会 会長

全国商工会議所女性会連合会は、今年で三十九年を迎える永い歴史がございます。この歴史は多くの先輩方がご努力され、培ってきてくださいましたお陰であり、この度の会長拝命にあたり、この会をどのように継承し、新しい歩みを進めていくことが、先輩の方々のご恩に報い、感謝することになるのかを考え続けてまいりました。

昨今、経済社会の進展に伴い、大企業、中小企業を問わず、多くの企業が厳しい競争にさらされております。また、一般社会に目を向けても、教育の崩壊、日本の良き伝統文化の後退や日本人の「心」の荒廃などが指摘されております。私は常々、効率や己の利益のみを追い求めるような行き過ぎた競争一辺倒の時代となれば、私たちの社会はやがては破壊されてしまうのではないかと心配してまいりました。私たちを取り巻く経済環境には厳しいものがありますが、そうした時代であるからこそ、競争一辺倒ではない、皆が活気を持って活動できる経済社会の実現を目指していく姿勢が重要になってくるのではないでしょうか。

それでは、こうした時代の中で、私たち女性経営者は、何をどのように考え、行動をおこしていけばよいのでしょうか。私は、協調、順応、包容力、忍耐力、そして育む力といった女性の特質を活かし、自分さえよければよいという競争至上ではない、共生、調和の社会を作っていくことが大事だと考えております。共生、調和の社会とは、互いに立つ道を模索することであります。企業経営や社会のあり方や仕組みを見直し、イノベーション(勇気ある挑戦)を促進し、互いに立つ道を一緒に考え、日本のよき伝統を守りながら皆が共生できる社会を作りあげていきたいと 思っております。こうした取組みには大きな困難が伴いますが、行動を起こすことこそが、社会への貢献になると思うのです。

私はこの共生、調和の社会の実現を今後の女性会活動の基本に据え、そのために、商工会議所の創立者である渋沢栄一翁の「片手にそろばん」「片手に論語」の精神に習って活動してまいりたいと考えております。渋沢栄一翁は、その生涯を通じ、経営哲学として仁義道徳と生産殖利とは元来ともに進むべきものであると提唱されました。「片手にそろばん」においては、一人ひとりの女性経営者が自分の仕事や商品に誇りを持ち、地域社会に根ざしながら、ビジネスの範囲を広げていくことが大事だと思っております。そのために私たち女性会は積極的な情報発信を行い、「行動する女性会」として、女性経営者のビジネスの活路が広がるよう、活動してまいりたいと思います。

一方「片手に論語」の観点からは、ビジネスを通じて、人間としての生き方を学んでいきたいと思います。ある時、プロ野球のイチロー選手が、抑えこまれている投手に関するインタビューで、「彼は苦手な投手ではなく、自分の可能性を引き出してくれる素晴らしいピッチャーだと思います。だから自分も、彼の可能性を引き出せる素晴らしいバッターになりたいですね」とコメントされているのを聞きました。さすが世界の一流選手と言われるだけあって、謙虚で人の生き方の極意を知った方の言葉と感じました。「困難とは素晴らしい成長の機会である」ということを、私たちに教えてくれているのではないでしょうか。ビジネスの世界も同様であり、そうした意味で、渋沢栄一翁の精神は、現代社会においても立派に通用し続けるものであると思います。地球環境の変化等による今後の未曾有の時代においても、こうした思考を持ち続けていくことができるように、私たちは、お互いに研鑽しあっていきたいと思います。

人間としての生き方を共に学びながら、女性らしさを活かしたビジネスの展開を通じ、平和で活力ある社会を構築していくための一助になれるよう、「行動する女性会」として、これから全国の女性会会員の皆様方とともに活動してまいりたいと思っております。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

全国商工会議所女性会連合会 副会長

  • 副会長 長谷川妙子
    副会長 上西美智子
    大阪商工会議所
    女性会 会長
  • 副会長 加藤あつこ
    副会長 加藤あつこ
    名古屋商工会議所
    女性会 会長
  • 副会長 河原 隆子
    副会長 河原 隆子
    横浜商工会議所
    女性会 会長
  • 副会長 岡野 路子
    副会長 岡野 路子
    京都商工会議所
    女性会 会長

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